
「毎日投稿しているのに、紹介した商品しか売れない」「フォロワーはいるのに、お店全体の売上につながっている実感がない」──徳島県で2店舗を構えるファミリー向け雑貨店「ニシキヤ」も、かつてはまったく同じ悩みを抱えていた。ブログ歴10年、Instagram歴5年。フォロワーはすでに6,000人いた。
それでも自己流の限界を感じていた専務のエンターテイナーじゅんさんが、プロの力を借りてSNS戦略を根本から変えた結果、売上は平均130%に急伸。北海道から沖縄まで全国からお客様が訪れるようになった。その軌跡を追う。
事例サマリー
項目 | 内容 |
|---|---|
店舗名 | |
業種 | ファミリー向け雑貨店 |
所在地 | 徳島県(名西郡石井町・小松島市) |
店舗規模 | 2店舗 |
課題 | ・商品単体紹介の動画しか作れず、ついで買いにつながらない |
支援内容 | SNS運用支援サービス「&マーケ」 |
お取り組みの成果【定量】 | ・売上 平均130%(シーズン・トレンド商品タイミングで150〜180%) |
お取り組みの成果【定性】 | ・「SNS見て来ました」目的来店が大幅増 |
お取り組み期間 | 2025/03〜現在 |
徳島のファミリー雑貨店「ニシキヤ」──主婦のミカタを掲げる2店舗
徳島県の石井町と小松島市で2店舗を展開するニシキヤは、日用雑貨から衣料品・寝具、子供たちに人気のシールやスクイーズまで幅広く取り揃えるファミリー向けの雑貨店だ。「主婦のミカタ」をコンセプトに、安くて可愛くて面白いものが見つかる売り場づくりにこだわっている。
専務のじゅんさんは「エンターテイナーじゅん」として自ら動画に出演し、商品の魅力を熱量を持って伝える。
「徳島をもっと盛り上げたい」「徳島のHikakinになりたい」という強い想いを持ちながら、地域の人たちに愛されるお店づくりを続けてきた。
導入前──6,000人のフォロワーを抱えても、売上につながらなかった
SNSに取り組んでいなかったわけではない。ブログは10年以上前から始め、Instagramも5年ほど前から運用してきた。当時のフォロワー数はすでに6,000人。それなりの再生回数も獲得していた。
じゅんさん:
「商品単体を紹介する動画をよく撮ってたんですけど、それだけ売れて後は売れない、みたいな現状が多々続いてまして。あまり効率的によろしくなかったし、あまりうまくいってる印象はなかったです」
問題の本質は、発信がいつの間にか「既存フォロワー向け」になっていたことだった。新しいお客様に届いている感覚がなく、店舗全体の売上増や「わざわざ来たくなる」来店動機にもつながっていなかった。
じゅんさん:
「自分的にもあんまりこう見られてる感があんまりなくて、まあ既存のフォロワーさん向けの動画になってたのかなっていうのは特に感じてました」
転機──同業者の先輩の姿と「プロに頼む」という決断
状況を変えるきっかけとなったのは、同業者の先輩がプロのSNS支援を受けて運用しているという話を聞いたことだった。
じゅんさん:
「素人みたいに作る動画とやっぱりプロの方が指導してもらって一緒に作っていくっていうのの違いっていうのはやっぱり、自分の目で確かめたかったっていうのはありますね」
自分でできるところまでやり切ったからこそ、次のステップに踏み出せた。費用面では迷いもあったが、「今の状況に満足できていないなら変えるべきだ」という気持ちが上回った。
導入後に変えたこと──「商品カタログ」から「感情が動く動画」へ
ご支援では月10本のショート動画を企画・台本・撮影・編集・投稿まで一貫して弊社が担当。自社で抱えていた制作リソースの課題を解消し、じゅんさんは「撮影に集中する」だけでいい環境をつくった。
① 冒頭3秒のフック設計
支援開始後にまず着手したのは、単なる商品紹介動画からの脱却だった。最初に変えたのは「冒頭3秒」の設計だ。「徳島の皆さん!」という地域への直接的な呼びかけや、「まだ準備してない?」「今年もあの日差しがやってきた…」といった主婦層の日常の悩みに直結する言葉を動画の入口に置くよう変えた。
② コンテンツ形式の刷新
コンテンツの形式も大きく変わった。「これいくら?」フォーマットは、じゅんさんとカメラマンの掛け合いで商品の値段を当てさせる参加型の動画。「最後まで答えを見たい」という心理を突いてフル視聴率を安定させた。阿波弁企画は徳島ローカルならではのエンタメとして、視聴維持率月間1位(31%)を記録。「僕の想い」という情緒的なコンテンツはInstagramで5.9万再生・いいね613件という過去最高エンゲージメントを達成した。
③ SNSと売り場の連動
売り場との連動にも取り組んだ。SNSで紹介する商品の陳列・接客まで一体で設計することで、来店した人が「思っていた通りのお店だ」と感じる体験をつくっていった。
起きた変化──全国から人が来るお店に、テレビも動いた
① フォロワーと数字の変化
ある時期を境に、フォロワー数が一気に動き始めた。約6,000人だったInstagramフォロワーは15,000人を突破。TikTokでも複数の動画が1万〜4.8万再生を記録するようになった。「シール2000枚完売」動画は81,762再生に達し、64件の保存数を記録。「ペットベッドだけじゃない」動画は97,894再生・視聴維持率47.7%という数字を叩き出した。
じゅんさん:
「フォロワー数に関してはある時期を超えてから一気に伸びたなっていう印象もありますし、それに伴って売上もついてきたなっていう感じ印象はあります」
② 商圏が消えた──全国から来店
来店客の変化も大きかった。近隣だけだったお客様が、淡路島、香川、高知、そして北海道や沖縄からも来るようになった。
じゅんさん:
「淡路島とか高松とか高知とか県外の方が来られる方が増えました。北海道からの問い合わせとかもありますし、沖縄からも。上から下まで全部来てくれてる感じですね」
③ SNSの外にも波及──テレビ取材・コラボ依頼
SNS以外でも変化が起きた。テレビ取材のオファーが舞い込み、実際に放映された。他のインフルエンサーから「コラボしたい」というアプローチも届くようになった。
じゅんさん:
「徳島のインフルエンサーになりたいというか、なるべきかなとは思ってますけどね。僕をきっかけに徳島を知ってもらえたらなと思いますし」
「原石」があったから、磨けた
ニシキヤの成功は「動画がバズったから」だけではない。
じゅんさん:
「玉を磨くじゃないですけど、原石をしっかり光らせてくれたっていう感じはあります。その原石に元々エネルギーがないとダメなんですけど、それをしっかりと飛躍させてくれてるなっていうのはやっぱり思いますし、ANDGIVEさんは組織力としてチームで戦っていくみたいな、そういう強さをすごい感じますね」
SNSはあくまで「拡声器」だ。どんなに動画を磨いても、お店の品揃えや接客、売り場が伴っていなければリピーターは生まれない。ニシキヤには「SNSをきっかけに来て、お店自体を好きになって通い続けてくれる方が増えた」という実感がある。ニシキヤさんの店舗の強みという原石があったからこそ、弊社との協働が成果を生んだのかと思います。
同じ悩みを持つ店舗さんへ
じゅんさんから、全国の同じ悩みを抱える小売オーナーへ、力強いメッセージをいただきました。
じゅんさん:
「まずはもうやってください。早く早く行動してください。もう悩む暇あったらもう早くした方がいいと思います。まずは自分でやってみて限界を感じてほしいとは思います。自分でやらないとわからないんで。うまくいかなければ、一緒に運用していった方がいいと思います」
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同じように
SNSをやっているのにフォロワーが増えない
投稿しても来店・売上に直結しない
自己流の限界を感じている
そんな店舗さんは、一度相談してみてください。
編集後記
「徳島のHikakinになる」と笑いながら語るじゅんさんの熱量に、取材しながら圧倒された。SNSは魔法ではない。
お店に眠る原石を見つけ、正しく磨き、正しく届ける。その積み重ねが全国から人を呼ぶ店をつくる。そのことを改めて実感した取材でした。

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